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014:鶏から人への大きな便り  
     第六回『これでいいのか、鶏糞処理方法!!』  


  *本コラムは、雑誌「鶏卵肉情報」にて2006年7月~2007年7月までの毎月連載された
   同名コラム(執筆は当社農業環境研究所長 本間光義)を加筆、修正したものです。


養鶏農場からの依頼や相談は、秋から冬にかけての時期が非常に多い。これは冬季間、気温が下がることによって発酵が悪くなるからです。今回は、このような現象で困っている農場さんの参考になればよいのですが…
ある養鶏場の除フン担当の方が「機械が壊れたら機械屋さん(メーカー)に電話できるが、発酵がおかしくなっても電話するところがない!結局、自分達で何とかしなければならないのです。うまくいく時もありますが、ほとんどが失敗し、不良物が農場内に堆積してしまい、二次公害の原因を作ってしまっているのが現状です」と話していました。
「菌の修理屋さんがいて、いつでも気楽に電話をかけることが出来れば安心できる。毎年、冬には頭を痛めています」とも本音を語られておりました。私は、この農場の方ばかりではなく、このような問題で頭を痛めている方々は全国に少なくないのではないかと感じております。
それでは、困っている農場では何が起きているのかを分析してみましょう。

【水分調整の部】
 ①水分調整はどのような副資材を利用し、含水率を何%にしているでしょうか
 ②水分調整終了後、直接攪拌発酵機械に投入していますか。それとも、初期発酵させてから攪拌
  発酵機械に投入していますか
水分調整作業は発酵技術の中で最も重要な作業です。しかし、この重要な作業は終了時点の含水率だけの問題ではないのです。
例えば「初期発酵-攪拌発酵-堆積発酵」というパターンで処理を行っている農場があるとしましょう。普通は、含水率を見ながら水分調整を行います。そして、初期発酵をさせるのですが、発酵温度が思うように上がらない場合があります。「含水率の調整はしっかり行っているのになぜ?」と悩むことでしょう。原因は、熱が上がってきたときの含水率と外気温との関係にあります。高温菌が働くことが出来る条件での水分部分がオーバーしてしまっているのです。鶏フンの処理工程において、発酵は一回だけではありません。最初の水分調整作業が最後の最後まで影響するのだということを頭において、慎重に作業しなければならないのです。

【酸素の部】
酸素の供給量については基本的な計算式があります。しかし、この計算量と実際の現場における必要量とでは若干異なることがあります。
特に寒さの厳しい東北・北海道では違いが出ます。水分と酸素量と微生物(菌)の関係は複雑であり「こうだから!」と答えを決め付けてしまうと、実際の現場ではうまくいかないことがあるのです。つまり、その農場の気象条件等にあわせた微調整が必要なのです。
例えば、好気性菌が猛烈に活動する場合は、当然のように大量の酸素を必要とします。そう思って攪拌回数を増やしたり、送風量を増やしたりするのですが、その日の気象条件がかなり厳しい場合、結果的に発酵温度を下げてしまう原因になる場合があります。

このように、実際には各農場に合わせた管理方法が必要なのです。水分調整や酸素供給量など、どれ一つとっても様々な問題があることを理解して、毎日の作業を行ってください。
一般的に、菌が働くことが出来る条件には、水分調整、炭素源の確保、酸素の供給、PHの調整、窒素源の確保、発酵菌の増殖があります。この発酵菌を活発に働かせる条件作りをきちんと行えているかどうかで決まるのです。
どんなにすごい菌を利用しても、条件をきちんと揃えてあげなければ菌は働くことが出来ないのです。
「たかが鶏フンの水分調整」と簡単に考えないで、真剣にこれを考えることが大事であると思います。



環境事業部 農業環境研究所 所長 本間光義




 
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