家畜糞尿処理、家畜排泄物処理装置の設計、施工、家畜糞尿処理、家畜排泄物処理のコンサルティング、
循環式鶏糞処理システム、微生物資材、土壌改良資材、特殊肥料の製造、販売、農業塾、土作り

016:鶏から人への大きな便り  
     第八回『数字が少ない鶏フン処理』  


  *本コラムは、雑誌「鶏卵肉情報」にて2006年7月~2007年7月までの毎月連載された
   同名コラム(執筆は当社農業環境研究所長 本間光義)を加筆、修正したものです。


私は鶏フン処理に関するアドバイスや講演等を行っており、多くの養鶏家の方々とお話しする機会があります。養鶏家の皆さんは、卵づくりあるいは肉づくりに関しては、素晴らしくたくさんの数字をお持ちです。しかし、鶏フン処理・堆肥づくりに関してはほとんど数字を持たれていないようです。
鶏フン処理が養鶏場経営の中で収益に直接あるいは比率的に大きく結びつかないため、重視していないのでしょうか。たい肥として製造し、販売されている方々も、出来れば利益の少ない堆肥は「やりたくない」というのが本音なのでしょう。毎日排出される生鶏フンを処理、処分しなければならないという考えの中で毎日の作業を行っており、どうしても2番手、3番手の作業となってしまう。極端な農場では、除フン担当者にまかせきりで「何とかやってくれ!」という経営者の方もいらっしゃいます。
このような状態では数字を掴むことができないのは当然です。
私が農場を訪問した際も「それは担当者でないとわからない」と言われます。それはそれでも良いのですが、「誰のために作っている堆肥なのですか?」と聞くと、当然のように「処理、処分しないと農場内が満杯になるからね」と返ってきます。このような会話の中からは何も生まれない。このままでは3年先も5年先も同じである。「どうせ処理、処分」という作業は、その農場がある限り続くわけですから。
どうせ処理、処分の作業を続けるのならば「ここらで誰かのためになるモノを作ってみねぇ!!」と意識を変えてみませんか、と私は話します。”生鶏フンの価値”には素晴らしいものがあります。この素晴らしい価値のある生鶏フンを価値のない堆肥にしてしまわないためにも各処理工程の数字をたくさん集め、それを基本データとして活用することが非常に重要になるのです。
生鶏フンの質は(乱暴ですが)全国の各農場はほぼ同じと考えてよいでしょう。もちろん育雛、採卵、ブロイラーの違いや同じ採卵鶏でもエサが変わるとフンの内容物にも当然変化があるのですが、各農場のフンを見る限りではほぼ類似しているといえます。しかし、生鶏フンが類似していても、各農場の処理方法の違いによって作られている堆肥の形状、成分、効果は全く異なります。このことから処理方法によって「良い堆肥」「あまり良くない堆肥」「悪い堆肥」に分けられているということになります。
農業の基本である「土づくり」に直接影響する「堆肥づくり」。基本的には「堆肥づくり」は難しい。だからこそ、貴方の農場でなければ出来ない、作ることが出来ない堆肥づくりを私は勧めます。
前処理工程、初期発酵工程、攪拌発酵工程、堆積発酵工程などさまざまな工程を組み立て、貴方の農場独自の管理マニュアルを作り、貴方の農場独自の菌で、耕種農家さんが欲しがる堆肥を作ってみませんか!!このような堆肥づくりをすると、結果的にその農場から鶏フン処理に関する悩みは消えます。悪臭で困っている農場の方々、または処理が出来ても処分ができずに困っている農場の方々、これから寒さが厳しくなって発酵が心配な農場の方々。「貴方の意識が変われば、その農場の悩みは消える」。ぜひ、もう一度考えてください。
そして、鶏フン処理に関するたくさんの数字を集め、それを基本データとして活用しましょう。様々なデータを取っていると、その数字からさまざまなことがわかるようになります。数字が貴方の農場の健康状態を教えてくれるのです。まずは何から実行していくべきか。必要な施設、機械類、車両、担当者など全てがそろっているのですから後は実行するだけです。経営者が意識を持って、担当者と共に取り組むだけなのです。

環境事業部 農業環境研究所 所長 本間光義




 
Copyright 2006,東日本機電開発株式会社. All Rights Reserved